ここでは技術士一次試験の専門科目対策について説明いたします。
技術士一次試験は「基礎科目」「適正科目」「専門科目」の3種類から構成されています。
「基礎科目」と「適正科目」は全受験生、共通問題が出題されます。
この記事では「専門科目」のオススメ参考書も併せて紹介いたします。
- 専門科目の概要を知りたい
- 専門科目の参考書を知りたい
- 専門科目の勉強方法を知りたい
- 選択科目をどれにしようか迷っている
といった方にオススメの記事になっています。
専門科目は20科目から1つ選択
「専門科目」は、次の20分野から1分野を選択します。
# | 専門科目 | 専門科目の範囲 |
---|---|---|
01 | 機械 | 材料力学/機械力学・制御/熱工学/流体工学 |
02 | 船舶・海洋 | 材料・構造力学/浮体の力学/計測・制御/機械及びシステム |
03 | 航空・宇宙 | 機体システム/航行援助施設/宇宙環境利用 |
04 | 電気電子 | 発送配変電/電気応用/電子応用/情報通信/電気設備 |
05 | 化学 | セラミックス及び無機化学製品/有機化学製品/燃料及び潤滑油/高分子製品/化学装置及び設備 |
06 | 繊維 | 繊維製品の製造及び評価 |
07 | 金属 | 鉄鋼生産システム/非鉄生産システム/金属材料/表面技術/金属加工 |
08 | 資源工学 | 資源の開発及び生産/資源循環及び環境 |
09 | 建設 | 土質及び基礎/鋼構造及びコンクリート/都市及び地方計画/河川、砂防及び海岸・海洋/港湾及び空港/電力土木/道 路/鉄 道/トンネル/施工計画、施工設備及び積算/建設環境 |
10 | 上下水道 | 上水道及び工業用水道/下水道/水道環境 |
11 | 衛生工学 | 大気管理/水質管理/環境衛生工学(廃棄物管理を含む。)/建築衛生工学(空気調和施設及び建築環境施設を含む。) |
12 | 農業 | 畜 産/農芸化学/農業土木/農業及び蚕糸/農村地域計画/農村環境/植物保護 |
13 | 森林 | 林 業/森林土木/林 産/森林環境 |
14 | 水産 | 漁業及び増養殖/水産加工/水産土木/水産水域環境 |
15 | 経営工学 | 経営管理/数理・情報 |
16 | 情報工学 | コンピュータ科学/コンピュータ工学/ソフトウェア工学/情報システム・データ工学/情報ネットワーク |
17 | 応用理学 | 物理及び化学/地球物理及び地球化学/地 質 |
18 | 生物工学 | 細胞遺伝子工学/生物化学工学/生物環境工学 |
19 | 環境 | 大気、水、土壌等の環境の保全/地球環境の保全/廃棄物等の物質循環の管理/環境の状況の測定分析及び監視/自然生態系及び風景の保全/自然環境の再生・修復及び自然とのふれあい推進 |
20 | 原子力・放射線 | 原子力/放射線/エネルギー |
選択科目の選び方
2次試験は1次試験と異なる科目を選択しても構わないので、現在得意な科目を選択すれば大丈夫です。
「専門科目の範囲」と過去問題をチェックして、専門科目を決定しましょう。
20分野の過去問題をチェックするのは大変なので、まずは「専門科目の範囲」を確認して候補を絞りましょう。
受験者の立場の違いによる選択科目の選び方をまとめました。
- 大学生 or 卒業してすぐ
⇒ 専攻している、していた科目 - 大学時代に学んだ内容を忘れてしまった
⇒ 1. 業務に関する科目, 2. 専攻していた科目 - 文系大学 or 高卒など理系専攻科目が無い
⇒ 1. 業務に関する科目, 2. 講習会が開催されている科目, 3.参考書が発刊されている科目 - 同じ科目で不合格が続いている
⇒ 科目変更を検討する。
私の場合、
の中から選択しますね。
前述したとおり一次試験科目は、二次試験部門には影響しません。
20分野から、最も受かりやすい部門を選びましょう。
専門科目試験の概要
試験時間、問題数、合格基準は次の通りです。
合格基準が50%以上ですので、13問以上正解する必要があります。
試験時間 | 配点 | 合格基準 |
---|---|---|
10:30~12:30(2時間) | 2点×25問 合計30点 | 50%以上 |
35問出題され、その中から25問を選択して解答します。
2時間で25問ですので、4.8分/問が解答スピードの目安となります。
専門科目の勉強方法
- 参考書が発刊されている部門
- 参考書が発刊されていない部門
によって対策方法は異なります。
参考書が発刊されている部門
対策はシンプルです。
参考書が発刊されていれば、参考書に沿って勉強をすすめましょう。
過去問題と解答は公表されていますが、解説はありません。
効率よく勉強をすすめるためには、絶対に参考書を購入すべきです。
参考書が発売されていても、解説が不十分な場合があります。
その場合は、手間がかかりますがネットや別の参考書で調べる必要があります。
技術士一次試験は、過去問との類似問題が出題されるので、過去問を繰り返し問いて傾向を掴むことが欠かせません。
参考書が発売されている部門はこちら
機械部門、電気電子部門、金属部門、建設部門、上下水道部門
機械部門
電気電子部門
金属部門
建設部門
上下水道部門
参考書が発刊されていない部門
独学でもよいですが、講習会があれば受講するほうが非常に効率的です。
テキストや問題集をもらえる場合もあります。
ここでは、参考書と講習会情報を共有いたします。
衛生工学
水産部門
水産白書要約
https://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/wpaper/R2/210604_3.html
経営工学
経営工学部門を受験する方は、こちらの講習会がオススメです
出題が引用されているケースが多数あり、過去問の正答探しにオススメです
他にもQC検定の参考書(2級程度)、中小企業診断士の運営管理、簿記2級の参考書が役立ちます。
原子力・放射線部門
新技術開発センターの一次試験対策講座
日本原子力学会の技術士対策
放射線作業主任者対策テキストもオススメです
勉強方法
技術士一次試験は、過去問との類似問題が出題されるので、過去問を繰り返し問いて傾向を掴むことが欠かせません。
まず一度、過去問題を解きましょう。
その中で使用されているキーワードを調べてノートにまとめます。
時間がかかる作業ですが、出題された問題の周辺知識を吸収できます。
さらに、そのキーワード集は二次試験にも活用できるため本当にオススメします。
繰返しになりますが、過去問から同様の問題が出題される傾向があります。
この傾向は続くと思うので、過去問題を繰り返して解いてキーワード集を作成しましょう。
解ける問題、理解できる問題の割合は増えていくはずです。
まとめ
本記事では技術士一次試験 専門科目の概要と勉強法について説明しました。
キーワード集を作成しておけば二次試験にも役立つので、本当にオススメの勉強方法です。
時間と手間がかかりますが、自分の知識の整理にもなります。
コメント
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