形式知と暗黙知と集合知 | ナレッジマネジメント

目次

暗黙知とは

暗黙知とは、個人の経験や勘などに基づいていて、他人に説明することが難しい・不可能、あるいは説明するには時間、別の知識などが必要となる知識のことです。

一般的に、職人技、職人(実際にモノを作る分野に問わず、設計・営業・経営なども含む)と呼ばれる人が持つ知識と言えばわかりやすいと思います。交渉上手な営業、社内調整が得意な人事、デザイナー、だけではなくサッカー選手・野球選手など、職種や分野に関係なく、結果を出すための”嗅覚”のようなものを持っています。これを暗黙知と呼びます。

暗黙知の特徴

  • 口頭や体験を通じて伝達されることが多い。
  • 個人のスキルや感覚に密接に関連しているため、文書化が難しい。
  • 知識を持つ人との対話や観察を通じてのみ習得可能。

暗黙知の実例

  • 自転車の乗り方、料理のテクニック、スポーツの技術、対人スキルなど。

形式知とは

形式知とは、誰でも理解ができるように、文章・図・数値を使用して表現された、客観的な知識のことです。
一般的に広く利用されている「マニュアル」、「説明書」、「論文」などが当てはまります。

形式知の特徴

  • 簡単に伝達・共有できる。
  • 文書化されているため、教育や訓練で利用しやすい。
  • 様々なメディア(書籍、ウェブサイトなど)を通じてアクセス可能。

形式知の実例

  • 学校の教科書、企業のマニュアル、技術文書、論文など。

集合知とは

多くの人の知識が蓄積したもので、その膨大な知識を分析・体系化し、誰でも活用できる形にまとめたものを集合知といいます。
似た言葉に「集団的知性 (Collective Intelligence)」があるが、集合知(wisdom of crowds)とは意味が異なります。

有名な集合知の例としては、インターネット上の百科事典「ウィキペディア」や「Google検索エンジン」、価格.comなどが当てはまります。これらのWebサイトでは、多くの人の知識が蓄積され、網羅的に体系付けられていると言えます。

ビジネスの面でも、消費者参加型の新商品開発がホームページやSNSで立ち上がることがあります。多数の知識を統合して最終的な製品を導き出す、これも集合知の好例です。

集合知の特徴

  • 多くの人々の知識、経験、意見が集約される。
  • インターネットやソーシャルメディアの普及により、集合知を形成する場が増えている。
  • フィードバックや協力によって進化する性質がある。

集合知の実例

  • Wikipediaのような共同作成の情報プラットフォーム、オンラインフォーラム、オープンソースプロジェクト、クラウドソーシングなど。

まとめ

  • 形式知は、文書化され、簡単に共有できる知識。
  • 暗黙知は、個人の経験や直感に基づく、表現が難しい知識。
  • 集合知は、特定の集団やコミュニティの中で形成された知識の集合体。

これらの知識の理解は、組織やチームにおける効果的な情報共有やナレッジマネジメントを促進するために重要です。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次