- 技術士になりたい、興味がある
- 技術士二次試験の流れ、スケジュールを知りたい
- 技術士二次試験の難易度を知りたい
という方にオススメの記事です。
技術士という資格は、工業系資格の中で最難関資格とされています。
二次試験は論文形式のため、記憶力だけでは対処できません。
そのため、ほかの計算問題や知識問題で構成された資格と比べると、最初の一歩を踏み出すハードルが非常に高い資格です。
その分、取得する価値も高い資格です。
この記事が、第一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです
技術士二次試験とは
技術士二次試験は修習技術者が技術士になるための試験です。
技術士になるまで、3度試験を受ける必要があります。
技術士二次試験は、次の図のSTEP2とSTEP3にあたります。
合格すると、修習技術者になれます。
大学エンジニアリング過程修了者(JABEE) は、大学を卒業するだけで修習技術者になれます。
例年7月中旬に実施され、合格発表は10月末から11月初旬です。
筆記試験合格者合格者を対象に実施されます。例年12月初旬から1月中旬にわたって実施されます。
口頭試験に合格した受験生は技術士登録することによって、晴れて技術者を名乗れます。
技術士二次試験の受験資格
技術士二次試験の受験資格を得るためには、修習技術者になる必要があります。
一次試験合格 or JABEE過程終了することで修習技術者になれます。
そして、次のいずれかの実務経験を経ると二次試験資格を得られます。
- 技術士補登録→指導技術士の下で実務経験4年 (2年まで大学院経験組み込み可能)
- 優れた監督者の指導下で実務修習プログラム4年 (2年まで大学院経験組み込み可能)
- 実務経験7年 (一次試験合格前からカウント可能)
二次試験の難易度は
- 合格率:10%前後で推移している
- 偏差値:70
引用 : 資格難易度偏差値ランキング
過去5年の二次試験の合格率の推移は、次の表のとおりです。
モチベーションにもつながるので、具体的な数字を把握しておきましょう。
だいたい、10人に1人しか受からないようですね。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2017(平成29)年度 | 26,253 | 3,501 | 13.3% |
2018(平成30)年度 | 25,914 | 2,355 | 9.1% |
2019(令和元)年度 | 24,326 | 2,819 | 11.6% |
2020(令和2)年度 | 20,365 | 2,423 | 11.9% |
2021(令和3)年度 | 22,903 | 2,659 | 11.6% |
2022(令和4)年度 | 22,489 | 2,632 | 11.7% |
2023(令和5)年度 | 22,877 | 2,690 | 11.8% |
偏差値は70とされています。
本来、母集団の質にバラツキがあるので資格の難易度を比べられません。
なので偏差値は、参考程度と考えてください。
私には剣道七段、中央競馬騎手、英検1級のほうが何倍も難しい!!
勉強時間は600~2000時間
勉強時間は600~2000時間 と言われています。
勉強時間には幅があります。
受験者の立場、経験、年齢、業務、業種によって必要な勉強時間は大きく変わります。
技術士二次試験の筆記試験は論文によって評価されます。
通常の資格試験のための勉強・学習とは異なった知識と能力が要求されます。
二次試験 実施内容
試験スケジュールと概要
受験申込書等配布 | 4月初め~中旬 |
受験申込受付 | 4月初旬~中旬 |
試験地及び試験会場 | 筆記:北海道,宮城,東京,神奈川,新潟,石川,愛知,大阪,広島,香川,福岡,沖縄 口頭:TKPカンファレンスセンター (市ヶ谷、日本橋) |
筆記試験 | 7月中旬 |
筆記試験合格発表 | 10月末~11月初旬 |
口頭試験 | 12月初旬~1月中旬 |
合格発表 | 3月初旬~中旬 |
受験料 | 14,000円 |
試験内容と合格基準
筆記試験と口頭試験の試験内容と合格基準を表にまとめました。
筆記試験は論文方式です。
筆記試験
科目 | 内容 | 試験時間 | 配点 | 合格基準 |
---|---|---|---|---|
必須科目 問題I | 部門全般にわたる専門知識、応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力 (600字 × 3枚) | 2時間 | 40点 | 60%以上 |
選択科目 問題II | 選択科目に関する専門知識と応用能力 (600字 × 1枚と600字 × 2枚) | 3.5時間 | 30点 | 60%以上 |
選択科目 問題III | 選択科目に関する問題解決能力及び課題遂行能力 (600字 × 3枚) | 30点 | 60%以上 |
口頭試験
筆記試験に合格した受験生に対してのみ、筆記試験の結果とともに、口頭試験の試験会場・試験時間が記載された書類が届きます。
合格率は高めです。
部門と年度によって差がありますが、平均すると80~90%程度で推移しています。
内容 | 試験時間 | 配点 | 合格基準 |
---|---|---|---|
1. コミュニケーション・リーダーシップ 2. 評価、マネジメント 3. 技術者倫理 4. 継続研さん | 20分程度 | 1. 30点 2. 30点 3. 20点 4. 20点 | 各60%以上 |
筆記試験の詳細と対策
まずは、筆記試験に向けて計画的に準備を進めましょう。
口頭試験対策は筆記試験の合格発表後からでも十分間に合います。
筆記試験の詳細と対策は別ページにまとめましたので、参照してください。
論文能力を客観的に評価してもらったほうがよいでしょう。
自分では「得意」と思い込んでいる方は、最も注意が必要です。
自覚がなければ、改善される機会がないからです。
つぎに示すループは、すべての受験生にとっても欠かせないプロセスです。
- 論文を書く
- 客観的に添削・評価してもらう
プライベートや会社に技術士がいる方は、必ず論文添削してもらいましょう。
そのような環境が無い方は、講座を活用することで効率的に合格に近づけるでしょう。
(参考) 私の受験準備スケジュール
つぎの表は、私の準備スケジュールです。
参考までに共有しますね~。参考ですよ~
準備内容 | 時期 |
---|---|
キーワード集の作成 | 3月~5月中旬 |
参考書からのインプット | 筆記試験まで |
テレビ番組からのインプット | 筆記試験まで |
口頭試験対策 | 11月1日から試験日まで |
「キーワード集の作成」は、過去問から抽出したキーワードを使用しました。
「テレビ番組からのインプット」は、放送大学の授業番組を活用しました。
まとめ
技術士二次試験の概要・日程・勉強時間・難易度について説明しました。
一日、一週間単位で勉強に割ける時間を考えます。
次に、試験までにすべきことを書き出し、一日あたりの作業量を算出しましょう。
進捗管理し、必要に応じて計画を修正しましょう。
短時間でも構わないので、キーワードに触れる時間を毎日とりましょう。
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