事業評価は、一定の効果を得るために必要な費用を算出し、その費用に見合った効果が得られたかを評価します。必要に応じて、期中、完了後の検証を行います。
目的達成のための各案の費用と効果を比較・検討し、優先順位を明らかにします。
その評価方法に、費用効果分析・費用便益分析・費用効用分析の3つがあります。これらは、「得られた効果」に使用する指標が異なります。
費用効果分析 | 定量的な「効果」 |
費用便益分析 | 「効果」を金銭換算したもの |
費用効用分析 | 主観的な満足の度合い、効用 |
費用効果分析
投資した費用と、「効果」を比べ、評価します。
投資した費用を「C」、得られる効果を「E」とすると、C/Eが最小のものが最適です。
費用便益分析
投資した費用と、「効果」を金銭換算したもの(便益 B: Benefit)を比べ、評価します。
(純便益) = B-C
がプラスで、最大のものが最適です。マイナスならば、その計画は実施しないほうが良い、という判断ができます。
費用効用分析
投資した費用と、「効果」によって「向上した主観的な満足の度合い・効用」を比べ、評価します。つまり、その効用を得るための費用と、費用に見合った効用が得られたかを評価します。
目次
さいごに
費用便益分析のみ、金銭換算して事業評価をします。
ダイエットプログラムを例にとって、3つの分析方法を比較すると、それぞれの違いを理解しやすいでしょう。
費用効果分析 | 体脂肪率-10%、ウエスト-20cm、体重-30kg |
費用便益分析 | 削減された、将来の医療費 |
費用効用分析 | 瘦せたことによる生活の質 |
どの指標を使用するのかによって、事業評価は異なる結果になります。「違い」を認識し、使い分けるようにしましょう。