総監キーワード|安全管理(1/6) 安全の概念

目次

安全マネジメント

経営トップのリーダーシップのもと、組織が一体となって安全管理体制を構築・改善する取り組みのこと。

安全マネジメントシステム

自らが自主的かつ積極的に輸送の安全の取組みを推進し、構築した安全管理体制をPDCAサイクルにより継続的に改善し、安全性の向上を図る仕組みのこと。

安全管理

安全管理とは、事業活動にともなう災害の予防と処置のため,企業が実施する体系的方策のことです。

安全管理システム

安全管理を実行するために必要なリソース、責務、方針及び手順などをまとめたもののことです。

安全目標

組織が定めた、安全に関する管理目標のことです。

安全経営

安全経営とは、安全管理を経営課題ととらえ、生産性、品質、原価、納期、士気、環境と一体的に、戦略的に管理する経営手法のことです。

安全投資

安全投資とは、労働安全衛生、災害、事故などを防止するために設備や人材の投資を行うことです。

社会安全

防災

防災とは、災害対策基本法第二条第二号において、「災害を未然に防止し、災害が発生した場合における被害の拡大を防ぎ、及び災害の復旧を図ることをいう」と定義づけられています。

レジリエンス

予期せぬ事態が起きたときに、早く立ち直れること、復元力、強靭(きょうじん)性、弾力性のことです。大規模自然災害時に、人命を守り、経済社会への被害が致命的にならず、迅速に回復する「強さとしなやかさ」を備えた国土、経済社 会システムを平時から構築していくことが必要とされています。

オールハザードアプローチ

オールハザードアプローチでは、リスク(原因事象)を問わず、必要な経営資源が何らかの理由で被害を受けた場合の影響に基づき、対応策を考える手法です。これにより事業が中断した場合の幅広いケース・シナリオに適用できる内容とすることが可能となります。

公衆安全

社会一般の人々の安全のことです。

消費者安全

消費者安全法は、消費者の消費生活における被害を防止し、その安全を確保することを目的として制定されました。内閣総理大臣による基本方針の策定、都道府県及び市町村による消費生活相談等の事務の実施及び消費生活センターの設置、消費者事故等に関する情報の集約等、消費者被害の発生又は拡大の防止のための措置等所要の措置を講ずることにより、関係法律による措置と相まって、消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができる社会の実現に寄与することを目的としています。

利用者安全

モノ・施設・サービスを利用する者の安全確保のことです。

事業安全

プロセス安全

プロセス安全は、プラントが火災・漏洩・爆発を起こさないことを主目的にしたもので、事業所で働く人たちの怪我や職業病の防止を目的としている「労働安全」とは別の概念です。プロセス安全の主目的である、火災・漏洩・爆発などの大事故のリスクからプラントを守るためには、「安全な設備」を「安全に運転」することが必要不可欠です。

プロセスセーフティマネジメント(PSM)

石油ガス産業界では、複数人の死傷者が発生しうるような大規模な事故を「重大事故 (Major Accident Event)」として定め、そのリスク管理手法 をプロセスセーフティマネジメントと呼んでいます。

システム安全

システムが完全に作動し,システムの使命が支障なく達成されることを,システム安全が保持されているといいます。

RBM(リスクベースメンテナンス)

RBMとは、機器の「故障が起こった時の影響の大きさ」と「故障の起こり易さ」から算出した「リスク」を評価し、その大きさに応じて機器の保全計画を立案する手法です。

RBI(リスクベース検査)

RBIとは、設備損傷などのリスクの大きさを基準として検査計画を立案し、設備の連続運転を拡大することや検査費用の削減を目的とする評価手法です。

サイバーセキュリティ

サイバーセキュリティという言葉は、一般的には、情報の機密性、完全性、可用性を確保することと定義されています。機密性とは、ある情報へのアクセスを認められた人だけが、その情報にアクセスできる状態を確保すること。完全性とは、情報が破壊、改ざん又は消去されていない状態を確保すること。可用性とは、情報へのアクセスを認められた人が、必要時に中断することなく、情報にアクセスできる状態を確保することをいいます。

データやネットワーク・コンピュータなどのデジタル環境の「情報の機密性、完全性、可用性を確保」するために、サイバー攻撃やその他の脅威から守ることを指します。

労務安全衛生

製品安全

製品安全4法とは、「電気用品安全法」「ガス事業法」「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律」「消費生活用製品安全法」のことをいいます。 製品安全4法で規制されている製品は、国の定めた技術上の基準に適合していることを表すPS(プロダクト・セーフティー)マークの表示を貼付しなければ販売することができません。

事業継続計画(BCP)・事業継続マネジメント(BCM)

BCM(Business Continuity Management)とは、企業が企業活動継続活動に取り組むうえで、事業継続計画 (BCP: Business Continuity Plan)の策定から、その導入・運用・見直しという継続的改善を含む、包括的・統合的な事業継続のためのマネジメントのことです。

特に、災害などの緊急事態が発生したときに損害を最小限に抑え、事業の継続や復旧を図るために計画されます。

安全文化

安全文化という考えは、チェルノブイリ原発事故の原因調査をきっかけとして生まれたものです。

安心

安心とは、気にかかる事がなく、またはなくなって、心が安らかな状態のことです。つまり、ヒトそれぞれの考え方に依存し、明確な基準はありません。消費者の安心を得るためには「信頼」される組織である必要があります。

安全法規

消防法

消防法は、火災を予防し、警戒し、国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとともに、火災又は地震等の災害による被害を軽減するほか、災害等による傷病者の搬送を適切に行い、もって安寧秩序を保持し、社会公共の福祉の増進に資することを目的とした法律です。

危険物 第1類から第6類

消防法危険物は、化学的・物理的性質により、第一類から第六類までの6つに分類され、更にその類毎に品名が指定されています。

  • 第1類危険物:酸化性固体(塩素酸塩類、過塩素酸塩類、無機過酸化物など)
  • 第2類危険物:可燃性固体(硫化りん、赤りん、硫黄、鉄粉、マグネシウムなど)
  • 第3類危険物:自然発火性物質及び禁水性物質(カリウム、ナトリウム、黄りんなど)
  • 第4類危険物:引火性液体(特殊引火物、第1石油類〜第4石油類、アルコール類、動植物油類など)
  • 第5類危険物:自己反応性物質(有機過酸化物、ニトロ化合物、アゾ化合物など)
  • 第6類危険物:酸化性液体(過塩素酸、過酸化水素、硝酸など)

高圧ガス保安法

高圧ガスによる災害を防止するため、高圧ガスの製造、貯蔵、販売、輸入、移動、消費、廃棄等を規制するとともに、民間事業者および高圧ガス保安協会による高圧ガスに関する自主的な活動を促進し、公共の安全を確保することを目的とした法律です。

機械の包括的安全に関する指針

労働安全衛生法第 3 条第 2 項に「機械その他の設備 を設計し製造し,若しくは輸入する者は,機械が使用 されることによる労働災害の発生の防止に資するよう努めなければならない。」 とされ,機械メーカー等は この指針に沿って機械を設計製造することが求められています。

消費生活用製品安全法

消費生活用製品安全法は、消費生活用製品による一般消費者の生命または身体に対する危害の発生の防止を図るため、特定製品の製造および販売を規制するとともに、消費生活用製品の安全性の確保につき民間事業者の自主的な活動を促進し、もって一般消費者の利益を保護することを目的として制定された法律です。

製造物責任法(PL法)

製造物責任法PL法)とは、製造物の欠陥によって、生命、身体または財産に損害を被った場合に、被害者が製造業者等に対して損害賠償を求めることができることを定めた法律です。

製造物責任法の目的は、製造業者等に対し「製造物責任」を負わせ、これにより迅速かつ適切な被害者救済を図ることにあります。

Safety2.0

「ICTを用いて協調安全を実現する技術」と定義されています。

人の安全を確保する方法は、人の注意力に依存する段階(Safety0.0)から、人と機械を隔離、または機械を停止する安全(Safety1.0)へと進化してきました。さらに、技術革新によるスマート化が進み、人と機械が共存する環境が増えているこの新しい時代で必要な安全の考え方として「協調安全/Safety2.0」が提唱されています。

ELSI(倫理的,法的,社会的課題)

ELSIとは、倫理的・法的・社会的課題(Ethical, Legal and Social Issues)の頭文字をとったもので、エルシーと読みます。 新規科学技術を研究開発し、社会実装する際に生じうる、技術的課題以外のあらゆる課題を含みます。「安全性の保証」、「便益の保証」、「理解増進」、「利害関係の調整」、そして「新しい食文化の醸成」などが挙げられます。

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