ライフサイクル・マネジメント | 事業企画

ライフサイクルマネジメント(LCM)-Life Cycle Management- ファシリティの企画段階から、設計・建設・運営そして解体までのファシリティの生涯に着目して計画、管理を行なう考え方。ファシリティに依存する効用の最大化、ライフサイクルコストの最適化、資源やエネルギー消費・環境負荷の最小化、障害や災害のリスクの最小化を目標とする。例えば、施設を建替えずに改修しながら使用し続ければ、建替え時の解体費用と新設費用が節約できることに加え、それらに係る二酸化炭素排出量も大きく削減可能で、地球温暖化に大きく貢献することになる。

引用 : 日本ファシリティマネジメント推進協会FMガイドブック参照

建物・施設・設備を低価格で建設できたとしても、その建物・施設・設備を使用している期間中の運営維持から解体までにかかる全体の費用を考慮していなければ不経済なプロジェクトになってしまいます。

こんな費用がかかります

  • 建設・製造費用
  • 光熱費・水道代
  • 修繕更新費用
  • 保全費用
  • 一般管理費
  • 解体費

建設から解体まで要する全てのコストを合計したものをライフサイクルコスト (LCC: Life Cycle Cost)と呼びます。

そして、LCCを最適化する手法がライフサイクルマネジメントです。

建設・製造費はLCCの約15% ~ 20%と言われており、修繕更新費・保全費・光熱水費から解体費までを合計した運用・解体段階のコストはLCCの約80%に達します。

つまり、初期費用(建設・製造費用)のみを最適化するのではなく、LCCを最適化することでエンドユーザーが支払うべき総額を抑えることができます

目次

CAPEXとOPEXとは

CAPEX(キャペックス)は「Capital Expenditure」の略称で、日本語では「資本的支出」、「設備投資」と呼びます。
建物、石油プラント、化学プラントといった大きなものから、機械設備、ITツールなどの購入費用が相当します。

OPEX(オペックス)は「Operating Expense」の略称で、日本語では「事業運営費」と呼びます。
資産(OPEXを費やして購入した)を維持するために必要な費用を指します。
人件費、水道代、光熱費、修繕更新費用、保全費用、一般管理費、解体費といいた、事業運営に欠かせない費用が相当します。また、固定資産税、都市計画税、損害保険料、清掃費などもOPEXに含まれます。

CAPEXは設備投資等のコスト (初期費用)
OPEX は事業のランニングコスト

先ほどの表に、CAPEXとOPEXを追記すると次のようになります。

  • (CAPEX) 建設・製造費用
  • (OPEX) 光熱費・水道代
  • (OPEX) 修繕更新費用
  • (OPEX) 保全費用
  • (OPEX) 一般管理費
  • (OPEX) 解体費

つまり、

(CAPEX + OPEX )を最小 = LCCを最小 (最適)

と言い換えることができます。

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