PERTとCPM | 工程管理手法

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クリティカルパスとは

クリティカルパスとは、プロジェクトの各工程を、プロジェクト開始から終了まで「前の工程が終わらないと次の工程が始まらない」という依存関係に従って結び、所要時間が最長となるような経路のことを言います。
その長さがプロジェクトの期間を表しており、クリティカルパス上での作業の遅れは、プロジェクトの遅れに直結します。

PERTとは

PERTとは、Program Evaluation and Review Techniqueの頭文字をとったもので、作業の開始から終了までの流れを、作業(アクティビティ、タスク)は矢線で、作業の始点/終点はノード(イベント)と呼ばれる丸印で表現する表記法のことです。
作業工程の流れ、必要日数を明確するために使用されます。
ADM(Arrow Diagram Method)とも呼ばれます。

PDMとは

PDMとは、Precedence Diagram Method (プレシデンスダイアグラム法)の頭文字をとったものです。PERTの思想に、連続する2つの作業の間にラグ(待ち時間)とリード(準備期間)の概念を持ち込み、作業をボックスで表し、作業順序や作業間の依存関係を表すことで、より精緻な日程計画を表現できるように工夫されています。

CPMとは

CPMとは、Critical Path Methodの頭文字をとったものです。工程管理・管理手法の一つで、各作業工程をネットワーク図に表してクリティカルパスを分析することで最小の投資額で所定期間内に計画が完了する最適解 (スケジュール、追加投資の意思決定) を求める手法です。
各作業の所要時間を求め、どの作業がクリティカルパス上にあるか、どの作業にフロートがあるのかを明確にします。
そして、どの作業を短縮すれば最小の追加費用でプロジェクトの完了を短縮できるのかを導き出します。

さいごに

PERT と CPM の大きな違いは、作業の所要期間の確実度です。PERT は不確実なプロジェクトの作業を管理し、CPM は予測可能なプロジェクトの作業を管理するため、適用目的と前提が異なります。

PERT:
作業を完了するために必要な時間を推定するため。
楽観値と悲観値の加重平均を用いてプロジェクトの各作業の不確実性を推定し、作業を完了するために必要な時間を評価。
確率的モデルで、各作業の所要時間の推定値が複数ある。
CPM:
作業期間を推定済みで、クリティカルパスを同定し、平準化作業によって時間とコストを最適化。
決定論的モデルで、各作業の所要時間は1つのみ。

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