利益計画に関する問題で基本4ワードがあります。それは、
売上、変動費、固定費、利益
の4つです。
この4つには、売上=変動費+固定費+利益の関係があります。
変動費は、売上個数に比例して増加する費用です
一方、固定費は、売上個数に関わらずかかる一定の費用です。
次に、基本4ワードを使用して定義される、限界利益、限界利益率、変動費率、損益分岐点という発展4ワードがあります。
「発展4ワードの定義」を覚えていれば解ける問題が出題されます。
限界利益=固定費+利益
限界利益率=限界利益÷売上
変動費率=変動費÷売上
損益分岐点個数は、
売上=支出 (=変動費+固定費)となるときの個数
で定義されます。また、このときの売上高を損益分岐点売上高と呼びます。
この定義から、損益分岐点個数を求めます。
売上=支出 (=変動費+固定費)
⇔ 単価×個数=1個当たりの変動費×個数+固定費
⇔ 損益分岐点個数 =固定費÷(単価-1個当たりの変動費)
損益分岐点売上高=損益分岐点個数×単価
=固定費×単価÷(単価-1個当たりの変動費)
で求まります。
この式を覚える必要はありませんが、限界利益、限界利益率、変動費率、損益分岐点の定義を覚えて導き出せるようにしましょう。
図で理解する
売上、変動費、固定費、利益、限界利益を図で表すとこのようになります。
そして、限界利益率、変動費率、損益分岐点の関係はこのようになります。
言葉よりも、図のほうが記憶に定着しやすいと思います。
実際の問題でも、図の中に金額を記入することで、問題を理解しやすくなります。
グラフで理解する
横軸に売上個数、縦軸に金額をとってグラフに表してみます。
まず、支出について考えます。
固定費は売上個数によらず一定、変動費は売上個数に比例することから、このように表すことができます。
ビジュアル重視で塗りつぶしていますが、支出額は「赤線」が表しています。
支出額は、固定費と変動費を重ね合わせることで、次のように表せます。
売上額は、単価×売上個数で求まるので、次のように表せます。
ここで、青線の傾きは単価 (円/個)を表しています。
支出と売上額のグラフを重ね合わせます。
赤線と青線が交わる点が損益分岐点(売上額=支出額)です。
このときの売上個数が損益分岐点個数、売上高が損益分岐点売上高です。
そして、損益分岐点よりも上の範囲が利益(青い箇所)、下の範囲が損益(赤い箇所)を表しています。
このグラフからも、損益分岐点を超えると、売れば売るほど利益が増えることがわかります。
ちなみに、「売れば売るほど赤字」という状況は、「変動費の傾きが単価の傾きよりも急」という状態です。
例えば、売上個数がX個の時、固定費、変動費、利益はそれぞれ、下図の矢印間の長さに相当します。
総監択一問題 過去問
実際に出題された問題を解いてみましょう。