サービスの特性はIHIP(アイエイチアイピー、または、アイヒップ)という4つの特性で説明されます。
・無形性 Intangibility : 目に見えない
・不均質性 Heterogeneity : 品質が一定でない (提供するヒトが重要)
・不可分性 Inseparability : 生産と消費が同時。在庫を持てない
・消滅性 Perishability: 手元に残らない
無形性
Iは無形性(Intangible)という特徴です。無形であるため、その評価はあくまで主観的になります。有形物は外形的な基準・耐久性・不良品率などを品質の証としてみせやすく、客観的な品質を共有しやすいと言えます。サービスは無形性ゆえ、品質評価を困難にさせています。
不均質性
Hは不均質性(Heterogeneity)で、不安定性と言い換えることができる特徴です。サービスの品質は一定ではないことを表しています。サービスは、提供側と提供される側の相互作用によって成立します。そこで生まれる価値は「共創価値」と呼ばれています。
店員によっても、また、天候や温度、店舗が異なればサービス品質は異なってきます。同じ店員であっても体調によってもサービス品質は変わります。
不可分性
二つ目のIは不可分性(Inseparability)です。不可分性は、生産と消費が同時に起こり、分けることができない性質を言います。そのため、同時性と呼ぶこともあります。
消滅性
Pは消滅性(Perishability)です。経験はモノの財のように家に持って帰ることはできず、生産・消費と同時に消えてしまうことを意味します。これもサービス品質の測定を困難にしている要素といえます。