【平成26年】I-1-3 投資計画|割引率

ある会社では,ある機械を買取りとするか,レンタルとするかについて検討している。
以下に示す条件の場合,買取りによる現在価値に最も近くなる毎年のレンタル費用はどれか。

・考慮する期間:3年
・年利率:10%
・買取りの場合:1年目の初めに1,000万円支払い,3年目の末に200万円で引き取ってもらえる。
・レンタルの場合:3年間,毎年の初めに均等に支払う。

① 242万円
② 267万円
③ 293万円
④ 311万円
⑤ 342万円

【正解④】

題意を図式化し、問題文の要求を整理します。
ポイントは、

年初と年末の違いを区別すること
「初」と「末」では割引率が異なる

です。
これさえ意識して正しく図式化すれば簡単に解けます。

割引率に関する説明はこちら

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買取の場合

「万円」を省略して図式化するとこのようになります。
出費を下矢印、収入を上矢印で表します。

図式化するときのポイントは、

「1年」を点ではなく、(幅)であらわす

です。
そうすることで、「初」と「末」を把握しやすくなります。

次に、買い戻し収入200(万円)を現在価値に換算します。
「200」のみに着目し、割引率を使用して価値を割り引くと、次の図のようになります。
1年経るごとに、まさに指数関数的に減少することがわかります。
そして、「3年目末の200万円」の現在価値は150万円と求まります。

この結果を最初の図に反映すると、このようになります。

これより、買取の場合の現在価値は、

-1000 + 150 = -850 (万円)

と求まります。

レンタルの場合

同様に、レンタルの場合も図式化すると、次のように表せます。
未知のレンタル費用をXで表しました。

次に、レンタル費用(3年分のX)を現在価値に換算します。

これより、レンタルの場合の現在価値は、

– X – (X ÷1.1) – (X ÷1.12) = -2.736 X

と求まります。

買取の場合と同価値になるレンタル額

買取の場合と、レンタルの場合の現在価値が等しくなるときのXを求めます。

-850 = -2.736 X
X = 310.8 (万円)

よって、④の311万円が正答となります。

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