【平成26年】I-1-32 イベントツリー分析

可燃性液体の漏洩事故の最終事象の形態について,大規模火災の発生確率を下図のイベントツリー分析により計算した確率をP1とし,漏洩検知器の不具合により早期漏洩検知の失敗の確率が10倍となったときの大規模火災の発生確率をP2としたとき,P2/P1の比に最も近い値はどれか。

① 1
② 2
③ 5
④ 10
⑤ 20

【正解②】
早期漏洩検知の失敗確率が10倍になったときのイベントツリーは下図のようになります。

正常時、故障時のイベントツリー上で、大規模火災にいたる経路に関するイベント確率を青(1つ目の経路)と緑(2つ目の経路)で囲ったものが次の図です。

では、大規模火災に至る確率を計算します。
次の式に従って立式します。

(赤枠) x (青同士の掛け算+緑同士の掛け算)

目次

正常時に大規模火災にいたる確率

P1 = 0.01 x {0.9999 x 0.001 x 0.1 x 0.3 + 0.0001 x 0.1 x 0.3}

故障時に大規模火災にいたる確率

P2 = 0.01 x {0.999 x 0.001 x 0.1 x 0.3 + 0.001 x 0.1 x 0.3}

計算の簡略化

P1 とP2 で共通している項を破線で合した図は次のようになります。

P1とP2の比を求めるため、分母と分子で共通している項は通分可能です。
共通項を強調しました。

P1 = 0.01 x {0.9999 x 0.001 x 0.1 x 0.3 + 0.0001 x 0.1 x 0.3}
P2 = 0.01 x {0.999 x 0.001 x 0.1 x 0.3 + 0.001 x 0.1 x 0.3}

これより、P2/P1は1.818 と求まる。
最も近い値は②の2倍。

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