可燃性液体の漏洩事故の最終事象の形態について,大規模火災の発生確率を下図のイベントツリー分析により計算した確率をP1とし,漏洩検知器の不具合により早期漏洩検知の失敗の確率が10倍となったときの大規模火災の発生確率をP2としたとき,P2/P1の比に最も近い値はどれか。
① 1
② 2
③ 5
④ 10
⑤ 20
【正解②】
早期漏洩検知の失敗確率が10倍になったときのイベントツリーは下図のようになります。
正常時、故障時のイベントツリー上で、大規模火災にいたる経路に関するイベント確率を青(1つ目の経路)と緑(2つ目の経路)で囲ったものが次の図です。
では、大規模火災に至る確率を計算します。
次の式に従って立式します。
目次
正常時に大規模火災にいたる確率
P1 = 0.01 x {0.9999 x 0.001 x 0.1 x 0.3 + 0.0001 x 0.1 x 0.3}
故障時に大規模火災にいたる確率
P2 = 0.01 x {0.999 x 0.001 x 0.1 x 0.3 + 0.001 x 0.1 x 0.3}
計算の簡略化
P1 とP2 で共通している項を破線で合した図は次のようになります。
P1とP2の比を求めるため、分母と分子で共通している項は通分可能です。
上記のP1とP2の共通項を太字で強調した式は下記のようになります。
次に、P1とP2の比を計算します。
これより、P2/P1は1.818 と求まる。
最も近い値は②の2倍が正解です。
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