【令和2年】I-1-28 システム信頼性

ある地域では、主要な電源が三系統あり、そのいずれかが稼働していれば停電を免れることができる。
また、それとは別に、予備の緊急電源が2 台準備されており、主要電源が三系統すべて稼働を止めた場合であっても、その際に起動要求を受ける緊急電源が2 台とも稼働すれば停電を避けられる。
主要電源の1 つが稼働を止める確率はそれぞれp であり、緊急電源1 つ当たりの起動要求時の故障確率はいずれもq である。
それぞれの電源の稼働停止や故障などの事象は互いに独立であるとするとき、この地域で停電が発生する確率は、 次のうちどれか。

① p3q2
② p3(1-q)2
③ (1-p)3q2
④ p3{1-(1-q)2}
⑤ {1-(1-p)3}q2

【正解④】

この問題のシステムを次のステップで単純化し、解を導き出します。
詳細はこの記事をお読みください。

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STEP
正常時のシステムを図式化する

正常時のシステムはこのように表すことができます。
正常時は、緊急電源の存在はシステムの信頼度や故障率に関与しません。

主要電源すべてが故障すると、緊急電源が動作します。

STEP
並列でつながれた3つの主要電源を一つにまとめます
STEP
並列でつながれた2つの緊急電源を一つにまとめます。
STEP
主要電源と緊急電源を「全主要電源故障時の電源系統」として一つにまとめます。

上記の検討より、④ p3{1-(1-q)2} が正解です。

この問題キーポイントは、主要電源と緊急電源の配置関係 (直列 or 並列)の理解です。
それさえ把握できれば電源系統の単純化作業を繰り返すことで確実に解けます。

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