総監キーワード|経済性管理用語(3/7) 工程管理

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生産活動指標

組織が、目標を達成するために具体的な手段を策定し、常にモニターし続けなければならない需要な指標。

PQCDSME(生産性・品質・コスト・納期・安全性・意欲・環境)

会社を運営するうえで常にモニターし続ければならない重要な経済管理指標の頭文字をとった用語です。それぞれ、次の7単語を表しています。

  • P:(Productivity):生産性
  • Q:(Quality):品質
  • C:(Cost):原価(もしくは価格)
  • D:(Delivery):納期、時間
  • S:(Safety):安全
  • M:(Morale):士気
  • E:(Environment):環境

生産方式

生産目的を達成する手段として、生産対象品の要求仕様に合わせて生産方法を選択します。

JIT生産方式

Just In Time の頭文字をとった生産方式。各工程に必要な材料などを必要な時に必要な量を供給することで在庫を極限まで削減した生産方式です。

かんばん方式

JIT生産方式を実現するために、トヨタ自動車が発案・実施している生産管理方式。
連続する工程間の仕掛在庫を最小にするために「生産指示かんばん」と「引き取りかんばん」を使用する。使った分だけ生産する仕組みで、引き取りかんばんと生産指示看かんばんの合計数しか在庫を持たない。

プッシュ型生産方式

需要予測に基づく見込み生産方式。原料に近い上流外から製品に近い下流側に生産を指示するさまが「プッシュ」していることから名付けられた。

プル型生産方式

後工程が前工程に生産を指示する生産方式。JIT生産方式におけるかんばん方式はプル型生産方式である。

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制約条件の理論(TOC)

TOCとはTheory Of Constraints(制約理論)の略で、全体最適を実現するために系の制約(ボトルネック工程)に集中して マネジメントすることで工程の能力を最大限に生かすように工程を制御する考え方。ボトルネック工程の後の工程はプッシュ型、前の工程はプル型で生産を行います。

手順計画

手順計画とは、製品を生産するための作業や、工程の順序、作業条件などを決定する活動のことです。

工程計画

工程計画とは、プロジェクトや作業全体の工程を計画することです。
実行可能な計画を作って、それを守ることを前提に、プロジェクトの一連の活動(アクティビティ)を明確にし、納期遵守、総作業時間(リードタイム)を短縮、品質の確保、在庫の削減を目標に、作業手順や作業順番の検討を行います。

作業計画

企業が生産計画の一部として作成する計画で、個々の作業者あるいは機械に対し、具体的に作業の内容、開始時間、終了時間等を決定・指示するための計画のことで、

作業標準

作業の手順と作業場のポイント、管理条件などを規定し、纏めたものです。

標準時間

平均的な作業者が、標準化された作業を完了するために必要と見込まれる時間のことです。

負荷計画

負荷計画とは、生産能力と生産負荷を調整して、生産計画を実行可能なものにすることです。

リードタイム

生産現場における、工程の開始から終了までの合計時間のことです。

稼働率

生産能力に対する生産実績の割合のことです。

生産性

生産活動についての生産要素の寄与度、資源から付加価値を生み出す際の効率の程度のことです。

負荷平準化(山積み・山くずし)

時間帯や季節ごとの生産負荷の格差を縮小することです。山積みとは、「負荷」(仕事量)を「期間別」に順次に積み重ねていくことです。山崩しとは、「生産能力」に合わせた「日程計画(生産計画)」を作成することです。

日程計画

日程計画とは、プロジェクトの工程を計画することです。
広義には、作業手順計画と日程計画を含めた計画全般の工程管理を意味します。狭義の日程計画はリソース単位の作業順番(投入順)や作業の日時を決定する生産スケジュールを指します。

大日程計画・中日程計画・小日程計画

大日程計画とは、過去の実績などのデータを基に、資金計画、設備の導入計画、長期的な人員計画、現行製品の改良計画などを行うことです。6ヶ月から1年の長期に渡る計画であることから、別名「長期の生産計画」と呼ばれています。

中日程計画とは、顧客から受注した内容によって実際の受注量、週や日単位の生産量などの計画を作成することです。1ヶ月単位の内容で考えられることが多く「月次計画」と呼ばれることもあります。

小日程計画とは、毎日の作業の予定を決めるものです。

スケジューリング

スケジューリングとは、ある目的に沿って、タスクやイベントを計画・調整し、時間やリソースを効率的に配分するプロセスのことです。

ディスパッチング

定められた日程計画に基づいて、作業者ごとに作業を割り当てることです。

ガントチャート

ガントチャートは、時間を横軸に、作業内容を縦軸に配した棒グラフ状の一覧表のことです。
特定の作業における工程ごとに開始日と完了予定日を帯状に記し、これを見るだけで作業リストとそのスケジュールの現状把握が可能となります。

工数見積り

工数見積りとは、プロジェクトの工程を工数によって見積もることを言います。

工数とは、プロジェクトの作業量のことを言います。 製造業を中心に用いられている概念で、作業時間 (プロジェクトが完了するために必要な時間) と携わる人数 (プロジェクトに必要な人数) を掛け合わせて算出されます。

ボトムアップ見積り

ボトムアップ見積もりは、プロジェクトの成果物から必要な作業を逆算し、各作業ごとに必要な工数をWBS法などで導き出す方法です。 プロジェクトに必要な作業を細分化してから工数を見積もるので、漏れが少なく、精度の高い見積もりを出すことができます。

類推見積り

類推見積りとは、アクティビティの所要期間やコストを見積もるために、過去の類似のプロジェクトのアクティビティのデータを使う技法のことです。

パラメトリック見積り

パラメトリック見積りとは、係数見積りとも呼ばれ、過去のデータを基にしてパラメーター(変数)を設け、プロジェクトやアクティビティのコストや所要期間を見積る技法のことです。

三点見積り

三点見積りとは、プロジェクトの作業時間や、その作業の金額を楽観値、最可能値、悲観値の三点から見積もる手法のことです。

PERT/CPM

PERTとは、Program Evaluation and Review Techniqueの頭文字をとったもので、作業の開始から終了までの流れを、作業(アクティビティ、タスク)は矢線で、作業の始点/終点はノード(イベント)と呼ばれる丸印で表現する表記法のことです。作業工程の流れ、必要日数を明確するために使用されます。

CPMとは、Critical Path Methodの頭文字をとったものです。工程管理・管理手法の一つで、各作業工程をネットワーク図に表してクリティカルパスを分析することで最小の投資額で所定期間内に計画が完了する最適解 (スケジュール、追加投資の意思決定) を求める手法です。
各作業の所要時間を求め、どの作業がクリティカルパス上にあるか、どの作業にフロートがあるのかを明確にします。
そして、どの作業を短縮すれば最小の追加費用でプロジェクトの完了を短縮できるのかを導き出します。

クリティカルパス

クリティカルパスとは、プロジェクトの各工程を、プロジェクト開始から終了まで「前の工程が終わらないと次の工程が始まらない」という依存関係に従って結び、所要時間が最長となるような経路のことを言います。

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生産統制

生産計画に従って製造工程が正常に運営されているかを監視し、遅延の恐れがある場合は速やかに体格を講じる業務のことです。

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進度管理

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余力管理

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現品管理

現品管理とは、現状の仕掛品数量を把握し、生産日程を維持する業務です。

資料管理

書類を整理することで資料の所在地をチームで共有し、無駄な時間を省くことができます。
また、書類を分かりやすく見える状態にしておくことで、チームの一人ひとりが自分の役割と仕事の全体像を把握しやすくなるというメリットもあります。

可視化(目で見る管理)

生産システムの情報をタイムリーに処理・分析し、「生産状況をみえる化」する仕組みのことです。

改善活動

日本の製造業で生まれた活動。
工場の作業者が中心となって行う活動・戦略のことです。

5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)

日本の製造業で生まれた活動で、世界中で活用されている考え方。

  • 製造 サービス業などの職場環境の維持改善活動の頭文字をとったもの。
  • 整理 いらないものを捨てる
  • 整頓 決められたものを決められた場所に置き、いつでも取り出せる状態にする
  • 清掃 常に掃除をする
  • 清潔 整理・整頓・清掃によってでた正常な状態を維持する
  • 躾  決められたルール、手順を正しく守る習慣を身につけさせること

ECRSの原則

Eliminate, Combine, Rearrange, Simplifyの頭文字をとっています。
ECRSの原則はEliminate(排除)→Combine(結合)→Rearrange(交換)→Simplify(簡素化)の順番で既存の業務を見直し・改善することで業務の効率化を目指す手法です。

一般的に、この順番で実施することが効率的と考えられています。

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