容量3kWの太陽光発電システムの導入に150万円の資金を要するが,このシステムにより年間10万円の電気料金が節約できる。
システムの導入は年初に行われ,節約分は1年分を毎年末にまとめて受け取る。
導入費用以外の費用(修理費,保守点検費など)は発生しないものとして,年利率が2%であるとき,この年利率を考慮した資金回収期間(投資資金回収に必要な年数)n を求める式として正しいものはどれか。
ただし,nが不等式で与えられている場合は,その不等式を満たす最小の整数をそのn の値とする。
注: α を正の定数, n を正の整数としたとき,初項が1で公比が1/αの等比級数のはじめのn 項の和が正数X を超える,すなわち
1+1/α+1/α^2+…+1/α^n-1≧X
となるための条件はn≧{-log(1-(1-1/α)X)}/logαである。
① n≧{-log0.82}/log1.02
② n≧{-log0.8}/log1.02
③ n≧{-log(0.82/1.02)}/log1.02
④ n≧{-log(0.72/1.02)}/log1.02
⑤ n≧{-log0.7}/log1.02
【正解⑤】
割引率に関する説明はこちら
n年後末の節約額10万円を年利率(割引率)を使用して現在価値に換算すると、n/1.02n と表現できます。
よって、1年目末からn年目末までの間の節約額を現在価値に換算した合計は、次の式で表すことができます。
10/1.02 + 10/1.022 + 10/1.023 + … + 10/1.02n = 10/1.02 (1+1/1.02+1/1.022+…+1/1.02n-1) (万円)
これが、初期投資額150 (万円)以上となる不等式は次のように表せます。
10/1.02 (1+1/1.02+1/1.022+…+1/1.02n-1) ≧ 150
⇔ 1+1/1.02+1/1.022+…+1/1.02n-1 ≧ 15.3
与えられた不等式n≧{-log(1-(1-1/α)X)}/logαに、X=15.3、α=1.02 を代入する。
n≧{-log(1-(1-1/α)X)}/logα
⇔ n≧{-log(α―αX+X)/α)}/logα
⇔ n≧{-log(0.714/1.02)}/log1.02
⇔ n≧{-log(0.7)}/log1.02
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