【平成30年】I-1-3 投資計画と割引率

計画期間5 年、初期投資費用1,500 万円で、計画期間の間、毎年400 万円の利益が得られるプロジェクトがある。
このプロジェクトにおいて、追加投資を2 年経過後(3 年目の年初)に行うか否かを検討している。
追加投資費用が300 万円で、追加投資によって3 年目以降の利益が毎年(400+X)万円になるとき、追加投資を行う場合と行わない場合とで、プロジェクト開始時点でのプロジェクトの正味現在価値が等しくなるようなX の値に最も近いものはどれか。
ただし、割引率(年利率)は3%で、利益は年末に得られるものとする。
また、上で述べたもの以外の費用や利益は考えない。

① 100
② 103
③ 106
④ 109
⑤ 113

【正解③】

追加投資無し、有りの場合を図式化して問題文の要求を整理します。
ポイントは、

年初と年末の違いを区別すること
「初」と「末」では割引率が異なる

です。
これさえ意識して正しく図式化すれば簡単に解けます。

割引率に関する説明はこちら

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追加投資無し

追加投資有り

題意に沿って単純化

題意を整理すると、

追加投資300万円と、それによって増加する利益が等しくなるときのXを求めよ と言えます。
つまり、初期投資額1500万円と年間利益400万円は考慮する必要はありません。
これを図で表すと、次のようになります。
紫が考慮しない部分、つまり追加投資有無で重複している部分、
橙が、解答を得るために考量する部分です。

考慮する、橙の部分のみを抜き出します。

これで問題の単純化は完了です。
次に、3年間の利益と追加投資額300万円が等しくなるXを求めます。
3年目の初めを基準として式を立てて解くとXが求まります。

x/1.03 + x/(1.03)2 + x/(1.03)3 = 300
X = 106 (万円)

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