総監キーワード|情報管理(1/5) 情報分析と情報活用

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情報分析技法

情報分析とは、目的や必要とする情報のために、数値や文字などを収集して整理・処理することです。 膨大なデータを分析することで、マーケティングやビジネスにとって価値のある情報を抽出することを目的に行われます。 

アンケート分析

アンケートの回答結果を元に回答者をいくつかのグループ(クラスター)に分類し、各クラスターの特徴などを分析する手法です。例えば、「商品購入時に重視したポイント」で分析する場合、回答が類似した人をグルーピングして「デザイン重視層」「機能重視層」といったクラスターに分類することができます。

情報検索

情報検索とは、コンピュータを用いて大量のデータ群から目的に合致したものを取り出すことです。検索の対象となるデータには文書や画像、音声、映像、その他さまざまなメディアやその組み合わせとして記録されたデータなどが含まれます。

情報推薦(レコメンド)

レコメンド機能は、ウェブサイトへのアクセス履歴などの膨大な情報を取集し、利用者と類似した商品やカテゴリに関心を持っている他の利用者を関連づけ、グループ化し、類似した利用者がよく見ているが、利用者がまだ見ていない商品を表示させる仕組みです。

統計分析

統計分析とは、統計学で使用される理論にもとづいてデータを仮説・検証することです。統計学の分析フレームワークにあてはめてデータを処理し、データの性質や規則性を明らかにする作業です。

記述統計

標本の各変数について平均値・分散を求めたり,度数分布を調べたり,2 変数間の相関関係を示す散布図を描いたりする手法です。相関係数を求め,クロス集計表を作成することもこれに含まれます。

線形回帰と最小二乗法

二変量データ間の関係を、最も優位な直線で近似することを線形回帰といいます。直線近似式を求める際に最小二乗法を使用します。

重回帰

重回帰分析とは、回帰分析のうち説明変数が複数あるものを指します。 

ロジスティック回帰

ロジスティック回帰とは、数学を使用して 2 つのデータ因子間の関係を見つけるデータ分析手法です。その後、この関係を使用して、一方の因子の値を他方の因子に基づいて予測します。通常、予測の結果の数は有限です (「はい」や「いいえ」など)。

相関分析

相関係数とは、2つのデータまたは確率変数の間にある線形な関係の強弱を測る指標です。相関係数は無次元量で、−1以上1以下の実数に値をとります。相関係数が正のとき確率変数には正の相関が、負のとき確率変数には負の相関があるといいます。また、相関係数が0のとき確率変数は無相関であるといいます。

推定・検定

  • 推定:母集団を特徴づける母数(パラメーター:平均など)を統計学的に推測することです。
  • 検定:母集団から抽出された標本の統計量に関する仮説が正しいかを統計学的に判定することです。

ビッグデータ分析

ビッグデータ分析は、大量かつ多種多様なデータを分析することで、ビジネスにおいて有用な知見を見つけ出す技術です。 AIなどの最新技術との関わりが深く、クロス集計、回帰分析をはじめ分析を行うための手法も多数存在します。

データ収集

ビッグデータ分析で最初のプロセスです。分析の目的や課題を明確にし、データ収集の範囲などを定めてデータを収集します。

データクレンジング

データクレンジングとは、破損したデータ、不正確なデータ、無関係のデータを特定して解決する手法を指します。 データ処理におけるこの重要な段階は、データスクラビングまたはデータクリーニングとも呼ばれ、企業データの一貫性、信頼性、価値を向上させます。

機械学習

機械学習とは 機械学習とは、データを分析する方法の1つで、データから、「機械」(コンピューター)が自動で「学習」し、データの背景にあるルールやパターンを発見する方法です。 近年では、学習した成果に基づいて「予測・判断」することが重視されるようになりました。

データマイニング

データマイニングとは、統計学、パターン認識、人工知能等のデータ解析の技法を大量のデータに網羅的に適用することで知識を取り出す技術のことです。通常のデータの扱い方からは想像が及びにくい、ヒューリスティク(heuristic、発見的)な知識獲得が期待されています。とくにテキストを対象とするものをテキストマイニング、そのなかでもウェブページを対象にしたものをウェブマイニングと呼びます。

クラスター分析

クラスター分析とは、個々のデータから似ているデータ同士をグルーピングする分析手法です。クラスター分析ではグルーピングされたデータの集まりをクラスター(集団)と表現します。
クラスターの数に決まりはなく、必要に応じて任意の数のクラスターにグループ分けします。

情報可視化(ビジュアライゼーション)

データ・ビジュアライゼーション(データ視覚化)とは、データを図形やグラフィックの形式で表現することです。

経営・マーケティング分析

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バリューチェーン分析

バリューチェーン分析とは、マーケティング手法の1つです。 商品を作るための原材料の調達から市場での流通・販売までの流れを企業の提供する「価値の連鎖」として考え、事業の工程ごとに分析する手法です。 業務効率化を図ったり、競合他社を分析し自社の競争優位性を把握したりするときに用いられています。

3C分析

自社、顧客、競合の3 つの視点から、自社の現状と課題、進むべき方向性などを分析する手法です。

4P分析

4Pとは、Product(製品) Price(価格) Promotion(プロモーション) Place(流通)の頭文字をとったもので、マーケティングを構成する4つの要素のこと。マーケティング戦略において、4Pを組み合わせて自社にとって望ましい反応を市場から引き出すことを、「マーケティング・ミックス」と呼びます。

PPM分析

市場成長率と相対的な市場占有率の高低の組合せの4 領域に対して、扱っている製品やサービスを位置付け、どのように経営資源を配分するかなどの戦略を分析する手法です。

ナレッジマネジメント

ナレッジマネジメントとは、企業が保持している情報・知識と、個人が持っているノウハウや経験などの知的資産を共有して、創造的な仕事につなげることを目指す経営管理手法です。 企業側から見れば、これは企業経営における管理領域のひとつで、生産管理、販売管理、財務管理、人的資源管理、情報管理に続く第6の管理領域といえます。

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形式知

形式知とは、誰でも理解ができるように、文章・図・数値を使用して表現された、客観的な知識のことです。
一般的に広く利用されている「マニュアル」、「説明書」、「論文」などが当てはまります。

暗黙知

暗黙知とは、個人の経験や勘などに基づいていて、他人に説明することが難しい・不可能、あるいは説明するには時間、別の知識などが必要となる知識のことです。

一般的に、職人技、職人(実際にモノを作る分野に問わず、設計・営業・経営なども含む)と呼ばれる人が持つ知識と言えばわかりやすいと思います。交渉上手な営業、社内調整が得意な人事、デザイナー、だけではなくサッカー選手・野球選手など、職種や分野に関係なく、結果を出すための”嗅覚”のようなものを持っています。これを暗黙知と呼びます。

集合知

多くの人の知識が蓄積したもので、その膨大な知識を分析・体系化し、誰でも活用できる形にまとめたものを集合知といいます。
似た言葉に「集団的知性 (Collective Intelligence)」があるが、集合知(wisdom of crowds)とは意味が異なります。

有名な集合知の例としては、インターネット上の百科事典「ウィキペディア」や「Google検索エンジン」、価格.comなどが当てはまります。これらのWebサイトでは、多くの人の知識が蓄積され、網羅的に体系付けられていると言えます。

ビジネスの面でも、消費者参加型の新商品開発がホームページやSNSで立ち上がることがあります。多数の知識を統合して最終的な製品を導き出す、これも集合知の好例です。

データウェアハウス

データウェアハウスは、直訳すると「データの倉庫」で、基幹系システムから必要情報を総合的に収集し、時系列に整理された大量の統合業務データ、もしくはその管理システムを指します。

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