生産の4M
4Mとは、Man(人)、Machine(機械)、Material (材料)、Method (方法)の4つの頭文字をとったものです。この4Mは、製造業などの生産ラインを正しく機能させ、製品の品質を管理するために重要な要素です。
4Mの進化系として、Measurement (検査/測定)を加えた5M、さらにManagement (マネジメント)を加えた6M、5MにEnvironmentを加えた5M+1などがあります。
PDCAサイクル
Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Act(改善)を繰り返すことで、生産現場における品質管理などの管理業務を継続的に改善する手法です。
重要目標達成指標 (KGI)・重要業績評価指標 (KPI)
KGI は「Key Goal Indicator」の頭文字をとり、KPIは「Key Performance Indicator」の頭文字をとったものです。
KGIはビジネスの最終目標を定量的に評価するための指標です。「重要目標達成指標」とも呼ばれ、具体的には売上高や成約数、利益率などが当てはまります。
KPIは「Key Performance Indicator」の頭文字であり、KGIを達成するための各プロセスが適切に実施されているかどうかを定量的に評価するための指標です。「重要業績評価指標」とも呼ばれます。
フィージビリティスタディ
フィージビリティ・スタディ(FS: Feasibility Study)は、新規事業、新プロジェクト、新製品・サービスの実現可能性を事前に調査・検討することで、「実行可能性調査」「企業化調査」「投資調査」「採算性調査」とも呼ばれます。
市場調査
顧客の意向や市場の動向を把握するための統計的な調査のことです。
需要予測
需要予測とは、組織が提供する商品やサービスがどれだけの需要を得るかを短期的・長期的に予測することです。
需要の変動は、水平成分、周期成分、傾向成分、季節変動、不規則成分(ノイズ)などの要素に分解して予測します。これらの要素を組み合わせる方法として、加法モデルと乗法モデルがあります。
移動平均法
移動平均法は、過去データの平均を算出し、導き出した数値を予測値とする考え方です。
データの重みづけが時期によらず均等で、過去のデータも直近のデータも同等に扱います。考え方や計算式がシンプルなため、扱いやすい手法です。
指数平滑法
指数平滑法とは、過去の実績データを用い、加重移動平均法と比べて、「より新しい実績値」には「より大きな重み」をかけ、「より古い実績値」には「より小さな重み」かけて移動平均を算出する手法です。
事業投資計画
「事業投資」とは、事業への投資によって利益を得る投資のことです。そして、事業投資計画は、「事業投資」を成功させるたえに事業分析、マーケティング、設備投資計画、売上計画、回収期間、製造原価、損益などを検討する活動のことです。
投資回収計画
ある新規事業開発案件に投資をし、まずは初期投資を回収し、将来的に利益を上げていくための収支計画。
事業投資評価
事業投資評価とは、事業投資の内容を評価するものです。
割引率を使用して将来価値、現在価値に置き換えることでベースをそろえ、その投資の持つ価値を比較・評価します。
割引率
割引率とは、将来の価値を現在の価値に直すために用いる率のことです。
現在の現金や収益を将来の価値で計算する際には、金利は利率と呼ばれ、収益率は利回りと呼ばれ、将来の収益や現金を現在の価値に換算する際には割引率と呼ばれます。
NPV(正味現在価値)
NPV(Net Present Value、純現在価値)とは、投資案件から将来得られるすべてのキャッシュ・フローの現在価値と、すべての投資金額の現在価値の差で、NPVを用いて投資案件の実行可否を判断する方法を、NPV法(純現在価値法)と呼びます。
DCF法
DCF法(Discounted Cash Flow、割引キャッシュ・フロー)とは、複数期間にわたる各年のキャッシュ・フローを、割引率を使用して現在価値に換算し、合計することで、収益資源を持ち続けることによる収益の現在価値を算出する手法です。
回収期間法
回収期間法(ペイバック法)とは、投資金額が何年で回収されるかを調べ、その期間が特定の期間(カットオフ期間)よりも短ければ投資を実行し、長ければ投資を見送るという手法です。回収期間法は計算が簡単で理解しやすいのですが、金銭の時間的価値を勘案できない、カットオフ期間を合理的に設定できないという欠点があります。
内部収益率法
IRR(Internal Rate of Return、内部収益率)とは、投資の意思決定を行う判断基準の1つで、NPVをゼロにする割引率のことです。言い換えると、「初期投資額」と「投資が生み出すキャッシュ・フローの現在価値」を等しくする割引率のことです。IRRを用いて投資案件の実行可否を判断する方法を、内部収益率法(IRR法)と呼びます。
事業評価(政策評価)
事業評価とは、一定の効果を得るために必要な費用を算出し、その費用に見合った効果が得られたかを評価することです。必要に応じて、期中、完了後の検証を行います。
費用効果分析
投資した費用と、「効果」を比べることで事業を評価します。
投資した費用を「C (Cost)」、得られる効果を「E (Effect)」とすると、C/Eが最小のものが最適な事業と評価できます。
費用便益分析
投資した費用と、「効果」を金銭換算したもの(便益 B: Benefit)を比べ、事業を評価します。
費用効用分析
投資した費用と、「効果」によって「向上した主観的な満足の度合い・効用」を比べ、評価します。つまり、その効用を得るための費用と、費用に見合った効用が得られたかを評価します。
アウトカム指標
アウトカムとは、アウトプットが生じたことで、その因果の連鎖の結果、事業対象(受益者等) やその周囲にもたらされる便益や変化です。アウトカムによって、事業を評価します。
アウトカムには知識・行動・態度・スキルなどの変化(短期あるいは直接アウトカム)から、個人の行動変容、周囲・社会の変化 (長期あるいは最終アウトカム)までが含まれます。つまり、アウトカムには複数の項目が考えられます。
アウトプット指標
アウトプットとは、事業を実施した(プロセス)結果、数字や記述で表される状態のことです。アウトプットによって、事業を評価します。
インプット指標
インプットとは、事業活動などを行うために使う資源(ヒト・モノ・カネ・情報)のことです。インプット(資源投入量)によってによって事業を評価します。
リスク評価
リスクマネジメントは大きく、リスク特定・リスク分析・リスク評価という3つのプロセスから構成されます。リスク評価は、リスク分析によって得られたリスクの影響度と発生可能性をもとに、複数あるリスクの優先順位をつける活動。
ESG・環境評価
ESGとはEnvironment (環境)Social(社会)Governance(企業統治)の頭文字をとったものです。これら3つの支店を評価基準に含めて投融資先を決定するのがESG投資です。短期的な利益を求めるのではなく、企業としての長期的な持続可能性を評価した投資手法です。
環境評価 (Environmental Assessment: 環境アセスメント) とは、環境影響評価のことです。開発事業などによる環境への影響を事前に調査、予測・評価する手続きを行います。
ライフサイクルマネジメント
ライフサイクルマネジメント(LCM: Life Cycle Management)とは、ファシリティの企画段階から、設計・建設・運営そして解体までのファシリティの生涯に着目して計画、管理を行なう考え方。ファシリティに依存する効用の最大化、ライフサイクルコストの最適化、資源やエネルギー消費・環境負荷の最小化、障害や災害のリスクの最小化を目標とする。例えば、施設を建替えずに改修しながら使用し続ければ、建替え時の解体費用と新設費用が節約できることに加え、それらに係る二酸化炭素排出量も大きく削減可能で、地球温暖化に大きく貢献できる。
引用 : 日本ファシリティマネジメント推進協会:FMガイドブック参照
サプライチェーンマネジメント
サプライチェーンとは、原材料が製造・加工の工程を経て製品(モノ)・サービスとなってユーザーに届くまでの一連の流れのことを指します。JIT生産方式の思想を包括的に取り入れて、サプライチェーン全体で、調達から生産、出荷、流通、販売、回収までの情報をネットワークで一括管理・共有・連携することで全体最適化を図る経営手法を「サプライチェーンマネジメント (SCM : Supply Chain Management)」と呼びます。
事業継続計画(BCP)・事業継続マネジメント(BCM)
BCM(Business Continuity Management)とは、企業が企業活動継続活動に取り組むうえで、事業継続計画 (BCP: Business Continuity Plan)の策定から、その導入・運用・見直しという継続的改善を含む、包括的・統合的な事業継続のためのマネジメントのことです。
特に、災害などの緊急事態が発生したときに損害を最小限に抑え、事業の継続や復旧を図るために計画されます。
設計管理
信頼性設計・保全性設計
信頼性設計とは、工学分野において、システム・装置または部品が使用開始から寿命を迎えるまでの期間を通して、予め期待した機能を果たせるように、すなわち故障や性能の劣化が発生しないように考慮して設計する手法のことです。
信頼性設計によって「故障しない確率」を高めたとしても対応としては不十分です。
なぜなら、故障しない確率はゼロではないからです。
故障が発生した際、「故障・異常をいち早く検出し、診断し、修復する」能力を保全性 (maintainability)と呼び、そのような設計を保全性設計と言います。
コンカレントエンジニアリング
コンカレントエンジニアリングとは、製造業の製品開発工程において、設計から製作までの業務プロセスを並行して進め、開発の効率化や期間短縮することによって、市場投入までの期間を短縮させる手法です。
デザインレビュー
デザインレビューとは、製品の設計計画及びその創出プロセスについて顧客要求や設計目標に関わる品質・納期・コスト確保の見地から機能・性能、信頼性、安全性、操作性、デザイン、生産性、保全性、廃棄の容易性、コスト、法令規制、納期について関連部署や知見者により妥当性、問題点の検討をし、次のステップへの移行の可否を判断する活動のことです。
デザインイン
デザインインとは、部品の製造販売を行う業者が完成品メーカーに設計協力して共同開発を行い、自社の部品を新製品に組み込むよう働きかける経営戦略です。
部品業者から設計の早い段階からメーカーに技術提供などを受けることによって、完成品メーカーとしては開発期間の短縮や製品の性能向上などのメリットを見込めます。
フロントローディング
フロントローディング (Front Loading)とは、製品開発プロセスの初期工程にリソースを投入し、後工程の作業を初期段階に行うことで、品質・コスト・納期 (QCD)の向上を図る手法です。
従来の場合、製造中に不具合が発生すると、その段階で初期設計に戻って修正していました。そのため、不具合を修正するために製造ラインをストップし、再設計・修正が必要になり、コスト・待ち時間がかかっていました。
フロントローディングによって、発生する可能性のある不具合を初期段階で予測できるため、量産立ち上げの前に品質のつくり込みと検証を行い、試作後の手戻りを防ぐことが可能になります。
これによって、修正によって発生するコスト、納期遅延リスクを減少させることができます。
施工計画
設計図書に定められた工事目的物をどのような施工方法・段取りで所定の工期内に適正な費用で安全に施工するか、工事中の管理をどうするかなどを計画すること。
工事計画
敷地の条件、設計仕様、建設現場などに基づいて施工法を計画すること。
仮設計画
工事に使用する足場、シート、仮設電気、仮設水道、仮設トイレなどの設置計画。
工程計画
プロジェクトの工程を計画することで、広義には、作業手順計画と日程計画を含めた計画全般の工程管理を意味する。実行可能な計画を作って、それを守ることを前提に、プロジェクトの一連の活動(アクティビティ)を明確にし、納期遵守、総作業時間(リードタイム)を短縮、品質の確保、在庫の削減を目標に、作業手順や作業順番の検討を行うことが目的。
予算計画
品質、コスト、安全、環境という制約条件をそごう的に判断し、工事の目標利益を達成sるための計画。
安全衛生計画
職場の安全衛生に関する目標を達成するため、安全衛生管理活動についての実施事項や日程などの計画。安全衛生計画書の作成と提出は義務ではなく任意。
工法計画
施行条件のもとで工法を最適化する活動のこと。
PFI (Private Finance Initiative)
PFIとは、公共サービスの提供に際して公共施設が必要な場合に、従来のように公共が直接施設を整備せずに民間資金を利用して民間に施設整備と公共サービスの提供をゆだねる手法です。事業の効率化や質の向上を図るための事業方法の一つであり、民間に財源負担の肩代わりや建設事業の支払いを負担させるものではありません。一般的には、公設民営ともいわれます。
プロジェクトマネジメント
プロジェクトを成功に導くための総合的な管理手法。スケジュール、人員、資金、物的資源などの管理をおこなう。プロジェクトとは、「独自のプロダクト、サービス、所産を創造するために実施される有期性の業務である」と定義されている。
PMBOK
Project Management Body of Knowledgeの頭文字をとったもので、「ピンボック」と読む。
1996年に初版が発行され、4年おきに改定が重ねられている。