技術士資格について

「技術士」は、弁護士資格などと同様に国家資格です。
ただし、業務独占資格ではなく、名称独占資格です。
業務独占資格とは、「その資格を持たない者は、これを行うことができない」という資格です。
身近な例では、医師、美容師があります。

一方、名称独占資格とは、「その資格を持たない者は、その名称を名乗ってはならない」という資格です。
つまり、技術士資格を持っていれば、「技術士」を名乗ることはできるが、技術士でなければ行うことができない行為はありません
言い換えると、

技術士資格を持っていなくても、誰でも技術的な仕事はできます
ただし、「技術士」とは名乗れません。

それでは、なぜ働きながら勉強をしてまで、「技術士」を目指すのでしょうか。
「技術士」と名乗りたいからでしょうか?

技術士会の会合に参加して、複数の技術士の方にヒアリングした結果は次の通りです。

  • 自己研鑽
  • 建設業界で従事している(保有者数が公共工事の入札要件となっているから)
  • 名刺に肩書を載せたいから (役職定年、退職後の肩書が欲しい)
  • 社外の人的ネットワークを広げたいから
  • 初対面の人に対しても、ある一定以上の能力を保有していることを示せるから (信用を得やすい)
  • 会社から命令されたから
  • 会社から報奨金をもらえるから
  • 文系大学出身だが、理系資格を欲しかったから

動機は様々です。
ここでは、
技術士一次試験、二次試験の試験概要と合格率の推移、試験対策方法と参考書について説明します。

技術士試験を受験した理由

最後に、私が技術士試験を受験した理由を。

いろいろな方にヒアリングしましたが、私が技術士取得した一番の理由は、私以外にはない理由でした。
それは、

「技術士試験」の難易度を知りたかったから

です。

受験しないと、その試験の本当の難易度はわかりません。
受験していないのに「この資格は簡単」、「この試験は難しい」、「この資格の偏差値は70だから難しい(各資格の難易度を偏差値で並べているサイトがある)」、
などという方がもいますが、無責任な発言だと感じてしまいます。

特に、「資格を偏差値で並べる」という行為は統計学を学んだ人間からするとナンセンスな行為としか思えません。
難易度を数字で表すことで、一見理解しやすくなるのが うけているのでしょうけど。

  • 母集団の質にバラツキがある
  • 試験方式、試験範囲が同じではない

という前提条件で、各資格に「偏差値」をあてはめることは正しいことなのでしょうか?
理系教育を受け、技術士を志す方は、信用するに値しない「偏差値」に踊らされて欲しくないです。

自分の実力と経験を基に、適切に準備を進めれば必ず合格できる試験です。

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