異常気象と防災

地球温暖化や気候変動の影響により、気象状況が「局地化」、「集中化」、「激甚化」してきており、異常気象といわれている。特に、大雨の発生数は増加傾向にあり、各地で局地的な豪雨による浸水害や土砂災害が発生、大きな被害をもたらしている。
国は、災害防止へ向けて、気象観測・予報精度の向上、情報・デークの利用促進を図るとともに、自助、共助、公助をベースとした地域防災力の強化に努めるとしている。

目次

ヒートアイランド現象

都市域において、人工物の増加、地表面のコンクリートやアスファルトによる被覆の増加、さらに冷暖房等の人工排熱の増加により地表面の熱収支バランスが変化し、都市域の気温が郊外に比べて高くなる現象をいう。
都市及びその周辺の地上気温分布を等温線で見ると、都心部を中心に島状に市街地を取り巻いており、ヒートアイランド(熱の島)といわれる。

都市型水害

上記と同様都市域で、アスファルト舗装の道路、密集したコンクリート連物は、地中への雨水の没透を低下させ、局地的な豪雨があると雨水は一気に下水管や中小河川へ流れ込む。
排水処理機能がこれに追いつかない場合、雨水は下水道や河川から溢れ出し、道路や住宅地への冠水・地下街への没水を引き起こす。この種の自然災害を都市型水害という。

液状化現象

ゆるく堆積した砂の地盤に強い地震動が加わると地層自体が液体状になる現象をいう。液状化が生じると砂の粒子が地下水の水の中に浮かんだ状態になり、水や砂を吹く上げたりする。
また、建物を支える力も失われ、比重の大きいビルや橋梁は沈下したり、比重の小さな地下埋設管やマンホールなどは浮力で浮き上がることがある。

ハザードマップ

自然災害による場所と被害頻度を予測し、その災害範囲を地図上に表したものである。
予測される災害の発生地点、被害の拡大範囲及び被害程度、さらには避難経路・場所等の情報が地図上に示される。
洪水・内水・高潮・津波・土砂災害・火山等の種類がある。

防災気象情報

防災気象情報とは、気象庁が発表している気象・地震・火山等に関する予報や情報の総称です。
災害から身を守るための情報と、生活に役立てる情報の2種類に大別されます。

警戒レペル

住民が、災害発生の危険度を直感的に理解し、的確に避難行動ができるよう、避難に関する情報や防災気象情報等を5段階に整理し伝えるようにした。
この5段階に整理し、住民に伝える情報を警戒レベルという。

警戒レペル1: 心構えを高める(気象庁が発表)
警戒レベル2:避難行動の確認(気象庁が発表)
警戒レペル3:避難に時間を要する人は避難(市町村が発表)
警戒レベル4:安全な場所へ全員避難(市町村が発表)
警戒レベル5:すでに災害が発生している状況(市町村が発表)

特別警報

警報の発表基準をはるかに超える数十年に一度の大災害が起こると予想される場合に発表し、対象地域の住民に対して最大限の警戒を呼びかける警報。
2つのパターンがあり、〇〇特別警報として発表される。大雨・暴風・高潮・波浪・大雪・暴風雪の6つと、危険度の高いものを指す、地震・津波・噴火の3つがある。

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